book SECOND EDITION

ブルーノ・ムナーリ形の不思議 3

三角形

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ブルーノ・ムナーリ 著   阿部雅世 訳
ムナーリが開けた 
さんかくの穴から
デザインの世界をのぞいてみよう

IL TRIANGOLO(三角形)は、ブルーノ・ムナーリが1960年代に出した『IL QUADRATO (正方形)、『IL CERCHIO (円形)』に続く本として、 1976年にポローニヤのザニケッリ社より出版された本てす。

この復刻版は、すでに、英語、独語、スペイン語の三ヶ国語に翻訳されていますが、 21世紀の日本の読者、とりわけ、ムナーリが愛してやまなかった日本の青少年にも、再びこの本を届けたいというコッライーニ出版の熱意に支えられ、新訳版 『正方形』『円形』に続く『三角形』も、世に送り出されることになりました。

この本には、新進気鋭の芸術家の作品や、ムナーリが目をかけていた、ほとんど無名の若い芸術家や学生による実験作品、また、当時のムナーリの仕事仲間だったと思われる人々の言葉や作品も取り上げられています。しかし残念ながら、すべての人の消息をたどることはできず、それだけの時間がたっていることを実感しました。おそらく、この人々の仕事が再評価されるには、もう少し時間が必要で、この本がよみがえったことが、そのきっかけの一つとなるのかもしれません。

また、ムナーリがこの本の最後に紹介している、工ドヴィン・A.アボットの『フラットランド』(初版出版 1884)は、ヴィクトリア朝時代の社会風刺小説でありながら、世界的な科学書や数学書にもしばしば引用され、1世紀以上にもわたり何度もブームを起こしている不思議な古典SF小説ですが、近年では、2007 年にアメリカで映画化され、日本でも、2009年にイアン・スチュアート注釈、富永星新訳版『フラットランド-他次元の冒険』(日経BP)が出版されています。

この本の中に、図版と短い解説で紹介されているさまざまな話題は、 「ここから潜って調べてごらん」と、ムナーリが用意してくれた、検索の入り口でもあり、翻訳にあたって、 文献やインターネットの検索をして、また、多くの専門家の力をお借りして、話題のひとつひとつに潜り込んでみましたが、どの穴も底なしに深く、嬉しい発見に満ちていて、それは、数え切れないほどの自分の無知に遭遇しながらも、毎回それぞれの穴から出るのが惜しくてたまらない、幸せな冒険そのものでした。

古代の彫像から近代建築まで、雪の結品からジェオデシックドームまで、ココナッツからロータリーエンジンまで、日本の家紋から実験芸術まで……古今東西のデザインの知恵がちりばめられた極上の万鏡を、ムナーリが開けた 「さんかくの穴」 から、何度となく、たっぷりとのぞいていただければ幸いです。阿部雅世

 

(訳者あとがきより抜粋)

​阿部雅世訳 ブルーノ・ムナーリの本

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